さて今回は、
映画史には別に燦然と輝いていないけれども
僕の心にはぐっときている
そんな名セリフ、珍言、を紹介したいと思います。
今回の映画…
「ティファニーで朝食を」(1961)
ご存知、ヘプバーンの代表作。原作はカポーティですね。
自由気ままに生きる女性と、作家の青年が織りなす
ラブロマンスです。
そのなかで、
今回ご紹介する珍言は、
ヘプバーン演じるホリーと
恋人であるポールが痴話喧嘩するシーンで、
ホリーが相手に向かって吐き捨てた
素敵なセリフです。
「普通ならあのドアまで4秒かかるけど、2秒で出て行って!」
素晴らしいですね。
「普通ならあのドアまで4秒かかるけど」とわざわざ論理的に補足説明してしまうところに
彼女のなみなみならぬ憎悪が乗っかっています。
早く出て行ってほしい旨を、
怒りながらも分かりやすく丁寧に伝えようという
その静かなる執着心。
ぞくぞくしますね。
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「文藝誌ほをずり」4・5月合併号、まもなく刷り上がります。
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